ろ過フィルターについて

『フィルター形状』
●シート状・・・・・・・・・・・濾紙、不織布、濾過布、メッシュシート など
●バッグフィルター ・・ ・・・・専用ハウジングに装着する袋型のフィルター
                 主に、大流量・粗濾過・粘性の高い流量で使用

●カートリッジフィルター ・・・・専用ハウジングに装着する筒状のフィルター
  ◆デプスフィルター・・・・・ 深さ方向(体積方向)に単層もしくは複数層濾材が

   《深層濾過》       重なったもの

                 糸巻き、樹脂成型、不織布巻き、金属焼結など

  ◆サーフェスフィルター・・・ 濾材をプリーツ状(蛇腹)に畳み込み、濾材表面で

   《表面濾過》       粒子を捕捉

                 不織布、濾紙、メンブレン膜、金属メッシュ など

  ◆吸着フィルター・・・・・・ 活性炭(粒状・繊維状)や珪藻土などの濾材、

                 ゼータ電位を持たせた濾材を使用し、

                 吸着性能を持たせたフィルター

●カプセルフィルター・・・・・・・カートリッジフィルターなどをステンレスや

                 ポリプロピレン,ふっ素樹脂のカプセルに

                 入れたもの。

                 小流量,インラインガスなど

『一般的なデプスタイプとサーフェスタイプの特長』

特 長  デプスタイプ(深層) サーフェスタイプ(表面)
濾過精度 低い 高い
粒子捕捉容量 多い 少ない
濾過流量 少ない 多い
初期圧力損失 高い 低い
機械的強度 強い 弱い
濾材の剥離 起こりうる 起こりにくい
価格 一般的にサーフェスより安い 一般的にデプスより高い

 ※また深層・表面濾過、両方の特徴を兼ね備えたタイプもあります。

    (デプスプリーツタイプ)

『濾過精度』
・公称濾過精度・・・・・・ 各製造メーカーの基準で決定された濾過精度
 《ノミナル》       一般的に表示濾過精度以上の大きさの粒子を

             60~98%程度捕捉する性能。
・絶対濾過精度・・・・・・ 厳密に規定された条件のもと、決められた大きさの粒子を
 《アブソルート》     確実(ほぼ100%)に捕捉出来る孔径。

粒子サイズの目安   
ミクロン  メッシュ  参考粒子
70~800 190~210
100 150 食卓塩 
40  360 毛髪 
10~50 1250~300 花粉
5~10  2500~1250 ココアパウダー
3~0.3 4500~ 病原菌 
0.2~0.05   ウィルス

 ※メッシュ換算、参考粒子はあくまで目安です。

『フィルターろ材の濡れ性について』
 フィルターに使われるろ材のポリプロピレンやふっ素樹脂などの高分子でその多くは疎水性のため、特に密なろ材は気泡が穴を塞ぎ流量が落ちたり製品寿命を縮める原因になります。

またろ過中もろ材から気泡が放出され二次側に不具合を起こすことがあります。

そこで使用前に親水化処理を行いろ材の濡れ性を良くして下さい。

アルコールやエタノール濃度50%又は70度ぐらいのお湯に浸漬させて下さい。